宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  宮川内科・胃腸科医院ホームページ いざ発進!
2009年4月から新型インフルエンザに関する一連の騒動は記憶に新しい方が多いと思います。ふりかえって思い出せば、当時、色々な情報が錯綜し、毎日のように殺到して来ました。どれが正しいかでれが間違いか戸惑い時期もありました。専門の医療機関がそうでしたから、一般の市民や患者様がもっと大変であろうと思いました。
毎日、新型インフルエンザの対策やワクチンの有無についての電話問い合わせが多い時数十通もありまして、今度逆にワクチンが配給されて来た時に、接種希望者に1日数十回電話しなければいけない日もありました。対応に没頭した従業員の姿を診るのは忍びないことがこのホームページを立ち上げる最大の理由でした。このホームページが当院の情報発信源として、一般の市民や患者様に愛用されれば嬉しく思いますし、またこのホームページを通して、健康知識や最新情報が提供され、それが一般市民や患者様の健康につながる事が出来るならば、最高な幸せだと思っております。
 このホームページの立ち上がりに際し、私の友人つくば学園ロータリークラブの齊藤修一様に色々大変お世話になりました。つい最近まで、機械音痴の私にも自分のホームページを持てることは、夢の中にもありませんでした。この場をかりて厚く御礼を申し上げます。

  ピロリ菌と胃癌の関係が鮮明に!
胃癌の原因は色々あると言われている中、ピロリ菌がその中の最重要の因子の一つであることが最近の研究で分かって来ました。ピロリ菌は年齢が若いうちに除菌すれば、胃癌の発生率が3分の1から5分の1まで減少出来ると推測されています。また、初発の胃潰瘍患者に対し、すぐにピロリ除菌する群が、数年をたってから始めて除菌する群とに比べて、あとの追跡で、胃癌の発生率が有意に低いともっとも権威がある英文誌Gastroenterologyが最近報告していました。潰瘍再発の予防だけではなく、胃癌発生の予防にも、潰瘍患者の早期ピロリ菌除菌がすすめられています。

  胃アニサキス症って何?
 胃アニサキス症を聞いたことがありますか。
 アニサキスという線虫が魚やイカに寄生すると知られています。人間がこの虫を持っている魚やイカを生のままで食べてしまった場合、その線虫が胃壁内に潜入し、胃の激痛を起こす恐ろしい病気です。しかし、適切な問診や内視鏡診断の基、また、内視鏡を用いて迅速に虫を摘除すれば、劇的に改善出来る病気でもあります。
 日本国内においては、地域の差にもよりますが、決して珍しい病気ではありません。特に海産魚類の生あるいは酢つけを摂取する習慣のある人は要注意。当院では、近年経験した12症例を検討しますと、カツオやサバ、イカの刺身または寿司を食べて発病した人が殆どです。摂取して数時間後、胃がシックシックと痛み始めて、嘔気を伴う人も多いです。激しい胃痛のため、夜一睡も出来なく、翌朝に疲れ果てる姿で外来に見えるのは特徴です。
 経験した症例の中、再発病した人もいますし、また寿司屋のマスターまで含まれています。これは本症例に対する認識不足、または予防の困難さを裏付けています。前述した症状があった場合、生の魚を食べていたかどうかを十分に思い出していただいて、そして、外来担当医に訴えて、すばやく検査してもらう必要があります。これらの症例に対し、当院では、すべて緊急内視鏡検査を行い、幸い全員が劇的に改善していました。何か困ることがありましたら、どうぞ気軽にご相談下さい。

  放射能被害を心配するよりも生活習慣病を心配すべき!?
 東日本大震災が発生してから、まもなく半年を迎えることになります。余震がかなり落ち着いてきたとはいえ、震災復興や放射能に対する警戒の中、皆様はどう過ごしていらっしゃるでしょうか。

 8月20日読売新聞の社説によりますと、東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、福島県からの避難者が差別や偏見に苦しむ出来事が相次いでいるようです。福島から関東地方に転校した小学生が、クラスメイトから仲間はずれにされ不登校になったり、首都圏のガソリンスタンドでは、福島ナンバーの車が給油を拒否されたり、などなど。また、事故の後に、母国に緊急避難した中国出身のつくば市住民が、母国では被災地の被曝者という理由で親戚や友人に面会を拒否され、ノイローゼになった事も伺いました。

 地震の爪跡が震災復興により、少しずつ回復していくと思いますが、その一方、目に見えない放射能に対する恐怖、それに伴う後遺症の心配が中々消えていかない事も良く理解できます。しかし、適切な知識の習得により、放射能に対する恐怖心や偏見をなくす事も出来るのではないかと思います。

 国立がん研究センターの発表によりますと、年間被曝放射線量が100〜200mSvの人の全固形癌の発生リスクが野菜不足や受動喫煙者の癌発生リスクと相当、200〜500mSvの被曝量が肥満、運動不足、高塩分食のリスクと相当、また、500〜1000mSvが大量飲酒と相当、1000〜2000mSvが喫煙と相当、さらに2000mSv以上の被曝量の発癌リスクがピロリ菌やC型肝炎の発癌リスクと相当と報告されています。

 さて、つくば市在住者の年間被曝量が一体どの位あるのでしょうか。体外(大気)の年間被曝量が0.68mSv※で、体内(食物など)の年間被曝量がせいぜい5mSv※※で、合計しても年間6mSv未満と推計されています。この程度の被曝量は、野菜不足や受動喫煙がもたらすリスクと相当する被曝量の20分の1以下と推定されています。
 従って、放射能被曝を心配するよりも、はるかに危険性がある野菜不足や肥満、喫煙、ピロリ菌などの生活習慣病を心配した方が良いのではないかと考えます。



つくば市の大気年間被曝量が0.13μSv/hで、一日8時間外出するとの前提で計算されたものです。
※※
体内年間被曝量が年間摂取した野菜、水、牛肉などを計算したもので、規制値の上限として計算されたものです―放射線医学総合研究所資料によるものです。

  胃癌で亡くならないために
胃癌の疫学調査
 日本人の癌患者数の1位は胃(年間11万人)、2位は大腸、3位は肺です。しかし、死亡率をみると1位は肺癌で、胃癌と大腸癌は手術により、患者さんは80%治るため、死亡率は低くなっています。ある調査によりますと、日本人の胃癌患者数は団塊世代が引退してから20数年まで、高い水準のままで推移すると予想されています。したがいまして、胃癌対策が依然として、重要な課題であることに変わりありません。

胃癌発生の原因
 胃癌発生の原因は色々あると言われています。塩分のとりすぎや喫煙、遺伝などが取り上げられています。しかし、近年の研究では、胃内に生息するピロリ菌が胃癌発生の最大原因である事が明らかになって来ました。若い頃から、長らく胃内に生息するピロリ菌が、胃粘膜に慢性炎症をもたらせて、やがて胃粘膜が萎縮状態となり、そこから胃癌組織が発生すると言われています。胃癌発生を阻止するためにはピロリ菌対策がまさに避けて通れない事実になっています。

胃癌撲滅計画
 衛生状態をさらに改善し、ピロリ菌の感染率(保有率)を低下させる事が胃癌撲滅のための長期計画になると思います。しかし、30才台以上の人のピロリ菌保有率が30%〜80%と高い現況では、ピロリ菌除菌療法の普及が胃癌撲滅の目標をより早く達成させる近道と考えられています。ピロリ菌除菌により、胃癌発生は減少することが明らかになって来ました。しかし、その一方、除菌だけでは完璧な胃癌抑制は不可能であることも同時に明らかになりました。なぜならば、ピロリ菌がもたらした胃粘膜の萎縮状態が持続しているためです。したがいまして、我が国では胃癌を撲滅するためには、ピロリ菌除菌による一次予防と除菌後の定期的胃癌検診による二次予防が必要になります。

胃癌で亡くならないためにするべきこと
 胃癌で亡くならないために最も重要なことは、現在の自分の胃の状態を的確に把握することです。具体的には、ピロリ菌感染の有無のチェック(採血、又は呼吸法検査)及び、胃粘膜の状態を知ることです。胃の粘膜に異常がなく、ピロリ菌も陰性の場合には、胃癌発生の確率がきわめて低くなりますので、毎年の胃癌検診は必要なくなります。残りの群には、ピロリ菌除菌と定期的な内視鏡検診によるサーベイランスをすれば、まず胃癌による死亡が殆どなくなると考えます。
 胃粘膜の状態を知るためにはバリウム検査では不十分です。日本人の胃癌発生が年間11万人であり、しかし、職域検診や地域検診のバリウム検査を通して発見された胃癌は年間わずか5,500人(発見率0.088%)、95%の胃癌が人間ドックや病院、開業医での胃内視鏡検査によって発見されたものです。バリウム検査による職域検診や地域検診をむやみに継続することが、もはや時代錯誤なのではないかと思います。
 当院では、開院以来、胃癌の予防や早期発見に全力を注いで参りました。ピロリ菌検査のための機器を茨城県南一早く導入し、平成24年6月現在、800例近くのピロリ菌除菌の実績を持ち(二次除菌の成功率が97%)、また、胃内視鏡検査をより楽に受けられるよう、経鼻内視鏡も導入しております。胃癌のことについてはどんな事でもいいので遠慮せずにご相談にいらっしゃって下さい。

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