宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  麻疹について
 麻疹(はしか)とは、麻疹ウイルスによる感染症です。麻疹ウイルスに感染すると、約10〜12日間の潜伏期間を経て、発熱・咳・鼻汁などの風邪のような症状、目やにや目の充血に続き、39℃以上の高熱と全身に発疹が広がります。また、免疫が下がりますので、同時に他の細菌やウイルスに感染し、肺炎や中耳炎などを合併することがあり、脳炎を発症することもあります。肺炎と脳炎は、麻疹による二大死因となっています。ごく稀に、麻疹にかかった数年後に発症し、最終的に予後が非常に悪い亜急性硬化性全脳炎を発症することがあります。麻疹ウイルスの感染力は非常に強く、飛沫感染に加えて空気感染するため、マスクや手洗いだけでは予防はできません。かつてはすべての子供が感染しましたが、日本ではワクチンが広く行われるようになり発症する人は大きく減りましたが、最近では免疫を持たない人も増え、海外からの旅行者によってウイルスが持ち込まれ散発的に流行します。
主に感染する経路は・・・
空気感染、飛沫感染 締め切った空間では、感染者のせき・くしゃみのしぶきが乾燥して細かい粒子となり空気中を漂い、免疫のない人が吸い込み感染する。マスクや手洗いでは予防はできません。距離的には1〜1.5mの距離であれば、感染します。
接触感染 感染者の咳・くしゃみの直接のしぶきによって、接触感染もします。
予防・対策には・・・
麻疹ワクチンの予防接種がもっとも重要です。1回しか接種していない場合や1度も接種したことがない場合は、麻疹ワクチンの予防接種をうけましょう。2回受けることで十分な免疫を獲得できます。また、麻疹に感染した人に接触した場合、72時間以内に麻疹ワクチンを接種すれば、発症を予防できる可能性があります。
感染の疑いがある場合
感染者と接触後2〜3週間程度発熱に注意。学校・幼稚園・保育園に行く前には体温測定をする。熱がある場合には、速やかに医療機関に受診する。受診する前に医療機関に麻疹かもしれないことを電話連絡する。
感染者のケアをする場合 
1)部屋は適切に換気をしましょう。
2)タオルで身体を拭くなど、常に清潔に。
3)水分・栄養補給をこまめに行いましょう。


(2025年6月13日)

  がんの予防
がんの予防法
日本人の二人に一人ががんの経験をする時代。治療技術は進歩していますが、最も効果的なのはかからないようにすること。
予防法
@禁煙
禁煙は肺がんだけではなく咽頭がん、膀胱がん、胃がんなどの複数のがんの原因です。完全禁煙がベストです。吸わない人はタバコの煙をなるべく避けて生活しましょう。
A飲酒を控える
アルコールも明確ながんリスクの因子です。飲むなら一日一杯未満が目安です。アルコールを分解する酵素の活性が低い人が大量に
飲酒するとお酒を飲まない人に比べて、50倍も食道がんになりやすいと言われています。
B食生活を見直そう
野菜、果物、食物繊維の多い食事は、腸や胃のがんリスクを下げるとされています。
特に加工肉、赤身肉の過剰摂取は要注意です。熱すぎる飲み物や食べ物もがんの原因になると言われています。野菜、果物を多く取り減塩を心がけ、熱いものは冷ましてから摂取しましょう。
C適度な運動
週に150分以上の中強度の運動は、乳がん、大腸がんのリスクを減らすことが知られています。
D体重管理
肥満は大腸、乳房、子宮体部などのがんリスクを高めます。BMIを25未満に保つことを推奨しています。
E感染
B型、C型肝炎ウイルス→肝細胞がん
ヘリコバクターピロリ→胃がん
ヒトパピローマウイルス→子宮頸がん
上記のようなウイルス、細菌感染ががんの発生に関わっているとされています。いずれの場合も感染したら必ずがんになる訳ではありませんが、検査、ワクチンなど感染予防、早期発見を心がけることで、がんを防ぐことができます。
F紫外線に注意
皮膚がん(メラノーマ)の予防には、日焼け止めの使用や長時間の日差しを避けることが有効です。
G定期的な検診
早期発見は予防の一部、特に大腸、胃、乳、子宮頸がんの検診は推奨されています。

今からできる習慣
食事にサラダを一品加える。
一駅分歩いてみる。
飲み会を月に1&#123162回に減らす。
毎朝日焼け止めを塗る。
禁煙してみる。

 がんは完全には防げませんが、リスクを下げることができます。未来の健康は小さな積み重ね。まず一つづつ始めてみましょう。かつては不治の病といわれていましたが、医学の進歩により早いうちにがんを発見して、治療を開始することで、克服できるケースが増えています。一方でがんは初期は自覚症状がほとんどありません。がんの予防には生活習慣の改善に加え、定期的にがん検診を受けることが大切です。当院でも検診、胃内視鏡検査、大腸内視鏡検査やワクチン接種を行っております。気になることがありましたら医師にご相談ください。


(2025年7月18日)

  肝臓の働きについて
肝臓の特徴は沈黙の臓器とも呼ばれています。かなり悪化するまで自覚症状が出にくく、体内で最も大きく多機能な臓器です。主な働きは、4つあります。
1.代謝で栄養の処理や貯蔵
代謝は、摂取したエネルギーを消費する働きで、栄養分を代謝しエネルギーに加工して全身に送り、余った分を肝臓に貯蔵し、いざという時にはそれを分解しエネルギーに変換します。代謝機能には、主に3つの働きがあります。一つには、糖質代謝で、食事で摂取した糖質をエネルギーに変えて全身に送ります。二つ目は、たんぱく質代謝、食事の中に含まれるたんぱく質が、アミノ酸に変化し、アミノ酸からアルブミンなどの重要なたんぱく質を合成し代謝により生じた有害なアンモニアを尿素に変換し無毒化し、腎臓へ送ります。三つ目は、脂質代謝です。脂質を中性脂肪・コレステロール・リン脂質に変わります。これらの代謝機能が衰えると、肝機能の低下につながります。
2.解毒・分解機能(デドックス機能)
解毒は、人体にとって有害な物質を分解し毒性を抜いて体外に排出する働きです。
アルコールや薬をそのまま吸収すると毒性が強いため悪酔いや中毒症状、アレルギーを引き起こし、身体に悪い影響を与えたり、また、体内で有害物質に変わる物質もあります。肝臓で解毒することで有害物質が体外に排出し、全身の健康が保たれます。
また腸内で人体にとって有害なアンモニアが発生し、血液中の含有量が増えると脳に悪い影響を与えます。これを解毒するのも肝臓の役割です。肝機能が低下すると分解能力低下し、アレルギーや中毒症状など、様々なトラブルが起こります。
3.貯蔵
肝臓に貯蔵されるのは、三大栄養素といわれる、糖・脂質・たんぱく質です。食べ過ぎや暴飲暴食をすると、肝臓に中性脂肪が蓄えられ、太り過ぎや肥満につながります。また肝臓では血液を貯蔵し、免疫細胞も常駐しています。
4.胆汁分泌 
胆汁は、肝臓から分泌され、弱アルカリ性の黄色い分泌液で、分泌量は、1日に1リットルほどあり、胆嚢で濃縮されます。その成分には、胆汁酸やコレステロール、ビリルビンなどで、脂肪消化吸収に重要な役割を果たしています。胆汁は胆嚢に送られて一旦貯蔵され、食物が十二指腸に届くと胆汁が送られ消化された老廃物と一緒に便となり、体外へ排泄されます。胆嚢や胆管で胆汁の分泌が何らかの理由で固まったものが胆石です。
肝臓の検査には、血液検査、超音波検査、CT検査などになります。
かかりつけ医に相談したり、健康診断を受けましょう。


(2025年8月7日)

  尿路結石について
腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿路に結石ができる病気です。尿にはカルシウムやショウ酸が含まれており、暑さによる脱水などで尿が濃縮され結晶化することで、結石ができてしまうようです。
〇腎結石・・・まず痛みが出ませんが、血尿が出ることがあります。痛みが無い場合でも石が10mm以上か、または小結石が多数あった場合には腎臓の機能が低下する恐れがあります。
〇尿管結石・・・腎結石が尿管に降りてくると強烈な痛みが出現します。7mmまでは自然排石が期待できますが、それ以上の石はまず自然に出ませんので、破砕の治療をおすすめします。7o以下の場合は排石促進薬で排石を促すこともできます。
〇膀胱結石・・・主に前立腺肥大や寝たきりの患者様に多い結石です。膀胱の石が尿道に嵌頓すると排尿ができなくなるため、手術を行うこともあります。
結石はもともと腎臓内に潜んでいることが多く、それが何らかのタイミングで尿管内に降りてくることにより、尿の通過障害が起こり、腎臓に尿が停滞し腰の痛みや腹部の痛みが生じます。痛みの部位は結石の位置によって腰から下腹部で異なり、移動することもあります。

原因・・・水分摂取量が少ないこと。遺伝的要因。食生活の欧米化など様々なものがあげられます。タンパク質、特に動物性タンパク質の摂取が多い、また炭水化物の摂取が多い、カルシウム摂取量が予想以上に少ない。野菜の摂取量が少ない。夕食から就寝までの時間が短い。肥満傾向運動不足など

症状・・・主な症状は背中から腰にかけての激痛で血尿を伴うこともあります。また排尿時の下腹部の違和感、頻尿、排尿時痛、感染を伴う場合は発熱することもあります。
検査・・・超音波検査や腹部レントゲン検査を行い、結石部位が分かりづらい場合はCT検査を行うこともあります。

治療・・・結石が小さければ経過観察、症状があれば内服薬で自然排石を目指します。結石が大きい場合は外科的治療が必要になる場合があります。

予防・・・尿路結石は強い痛みを伴う病気ですが、生活習慣を見直すことで予防可能です。

食物に含まれるシュウ酸の摂取を減らすことが重要となります。工夫としては茹でることやカルシウムが含まれる食物と一緒に摂取することでシュウ酸の吸収を減らすことが出来ます。
シュウ酸を多く含む食物として、葉菜類の野菜(ほうれん草等)タケノコ、紅茶、コーヒー、お茶(主に玉露、抹茶)、バナナ、チョコレート、ココア、ピーナッツ、アーモンド等があります。
・尿排泄物の観点から、水分摂取多めに一日1500ml以上(これが基本尿を薄くすることが目的)特に夕食後お茶、水などカロリーがないもの。ビールは体を酸性にし尿管結石を発生させやすくしたり、血中及び尿中の尿酸濃度を高め、尿酸結石を発生させやすくしたり、飲酒後の利尿状態後の脱水のため、結石の発生させやすくすることが多いようです。
もし尿路結石の疑いがある場合は、自己判断せずご相談ください。


(2025年9月13日)


  なぜ大腸ポリープは取るのに、胃ポリープは取らないの?
胃内視鏡や大腸内視鏡の検査を受けた方の中には、なぜ大腸ポリープは取るのに、胃ポリープは取らないことが多いのか、疑問に思ったことはないでしょうか?
ポリープとは、胃や大腸の消化管の粘膜にできるキノコ状のふくらみのことを言います。ポリープと言っても数多くの種類があるため見た目や生検により診断をします。
多くは良性のものが多いのですが、中にはがんになる可能性のものもあります。
特に大腸ポリープは、がんになる可能性が高いので取ることが多いです。
大腸ポリープの多くは、腺腫と呼ばれる良性腫瘍ですが、時間がたつにつれがんに進行する可能性があります。大腸ポリープは内視鏡で切除することができ、早めにがんの芽を減らすことができます。
胃にできるポリープは種類が多く、大腸ポリープと異なりがんになるリスクがほとんどないものです。
胃ポリープの種類には、過形成性ポリープ・胃底腺ポリープ・腺腫・炎症性ポリープがあります。
過形成性ポリープとは、よく見られるタイプで慢性的な胃炎によってできることが多く大半は良性のものが多いですが、ポリープが大きくなったり、ごく稀にがんが合併することがあるため切除しなくても定期的な検査が必要です。
胃底腺ポリープは、ピロリ菌の感染がない炎症の少ない胃に多く、年齢に関係なくできます。小さいものはがんの可能性がないと考えていいと思いますが、大きいもので表面の凹凸があるなどは稀にがんになることがあるので注意が必要です。
腺腫は、胃にもできることがあります。大腸の腺腫に比べると頻度が少ないですが、
胃の腺腫も同様にがんになることがあるため大きさによっては切除もすることがあります。胃のポリープは大腸と違い、その場では切除はせず、入院治療になることがあります。
胃のポリープの多くは、医師の経験豊富な目で判断が可能で、場合によっては生検し診断を行います。
大腸ポリープは、内視鏡検査で医師の目とAI内視鏡にて診断し切除するものとそのまま切除せず経過観察するものなどがあります。


(2025年10月16日)

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