宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  冬場の脱水について
みなさん、「脱水は夏にしかならない!」と思っていませんか?
実は冬でも脱水はおこります。
冬場に脱水が起こる原因として
・冬場は乾燥している(暖房器具の使用によりさらに湿度は下がります)
・冬は夏より汗が少ないため、水分の摂取量が減る
・寒いのでこまめにトイレに行きたくなくて水分摂取量が減る
・感染症による発熱・嘔吐・下痢で体内の水分が減る
などがあります。
脱水にならないために大切なこととして
・こまめに水分補給を行う
(1日に少なくとも1200mlは水分を摂取するよう心がけましょう。また寝る前、起きた時にはコップ一杯の水分を取ることをおすすめします。)
・湿度が50〜60%になるよう加湿する
(加湿器をおく、観葉植物をおく、バケツにタオルを入れておいておく、濡らしたタオルをかけておく)
などがあります。
また、脱水の初期症状として、
・唾液の量が減って口の中が粘つく
・爪の先を押した後、ピンク色に戻るのに3秒以上かかる
・手の甲を引っ張り上げた後、元に戻るのに時間がかかる
などがあります。
「あれっ」と思った時は、電解質やミネラルを含んだ経口補水液を飲むことで悪化を防ぐことができます。
しっかり水分補給し、寒い冬を乗り切りましょう。


(平成29年12月29日)

  不整脈について
皆さん、不整脈と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
心臓は私たちにとってとても大切なものなので大事にしたいですよね!

不整脈とは、脈がゆっくりうつ、速くうつ、不規則にうつことをいいます。
一般的に脈が1分間に50回以下の場合は徐脈、100回以上の場合を頻脈と言います。
不整脈には病気に由来するものとそうでない生理的なものがあります。
例えば、走って脈拍が1分間に100回以上になったとき、これは生理的な頻脈と言えます。また、脈拍が不規則になるものの中の一つ、期外収縮は30歳以上になるとほとんどの人に現れると言われています。
不整脈がおこると、めまいや息切れ、動悸や胸痛がおこることがありますが、中には自覚症状なく何も気づかないこともあります。
そのため、不整脈に速く気づくためには、まず、自分の正常なときの脈拍を知っておくことが大切です。
その方法として、
@片側の手首を外側にして手のひらを上に向ける
A手首を少しあげてしわを確認する
Bしわの位置に反対の手の薬指がくるよう、人差し指・中指・薬指の3本をおく。そして親指の付け根の骨の内側のところで脈がよく触れる場所を探す。

こうして、1分間の脈拍は何回ぐらいか、不規則はないか確認します。
そして、時々脈を触ってみることで変化に速く気づくことができます。
脈に不規則を感じたときは心電図検査等の精密検査が必要かもしれません。
自分の体をよく知って上手につきあっていきたいですね。


(平成30年1月12日)

  自己血糖測定について
皆さん、自己血糖測定をご存知でしょうか?
自己血糖測定では、血糖コントロールが必要な方が自宅で血糖値を管理するため、自分で指などに針を刺し、血糖を計ります。
「自分で自分に針を刺す」聞いただけで怖くなってしまいますね。
今回は、少しでも痛みを小さくして血糖を測定する方法をご紹介します。
血糖測定の方法を患者さんに説明するとき、指先に針を刺すと説明することが多くあります。指先は毛細血管がたくさん通っているので、血糖の変化をスピーディーにとらえることができます。
しかし、指先は痛点が比較的多くあり、痛みを感じやすい部位でもあります。
そのため、指先が痛いという方は、手のひら、前腕、上腕の外側、太もも、お腹のほうが痛み少なく血糖測定を行うことができます。また、指先でも先端ではなく、横腹の真ん中あたりに刺すほうが痛みは少なくなります。
しかし、これらの場所は、指先に比べると血糖値の変化をとらえることが遅くなるため、針を刺す前に刺す場所をよくこすることが重要です。
また、同じ場所に針を刺し続けると皮膚が硬くなって、針を刺しづらくなるので、少しずつ場所を変えながら行いましょう。
自分の痛みの少ない場所を知って、上手に血糖コントロールしていきたいですね。
※指先に比べると他の部位は血糖値の変化が遅れて出ます。そのため、食後2時間以内や、低血糖を疑う際は指先で血糖測定を行うことが推奨されています。


(平成30年2月2日)

  がん教育の推進について ----- 科学的根拠に基づくがん予防 その1
みなさん、日本人の死因で最も多いのは癌であることをご存知ですか?
なんと、国民の2人に1人が癌にかかり、3人に1人が癌で亡くなっているのです。
人ごとではありませんね。
癌対策を行うには、癌について正しい知識を身につけ、健康な生活習慣を行うことが重要です。
今回は、癌について勉強したいと思います。
その1では「癌の統計・癌の現状」を、その2では「癌予防のためにできること」、その3では「がんの早期発見・治療を行うためにできること」を見ていきたいと思います。

@癌による罹患数・死亡数の増加について
癌は、細胞の遺伝子が様々な要因により傷つき変化することが、時間とともに積み重なって発生してくるものと考えられています。
そのため、癌の最大のリスク要因は加齢といえます。
日本では今、高齢化が進んでいます。
この高齢化が原因となり、癌の罹患数・死亡数は増加しています。(2015年の癌死亡数は1985年の約2倍)
しかし、一概に癌の罹患数の上昇は高齢化だけが原因とは言えません。
癌の罹患数は、人口の高齢化の影響をのぞいた年齢調整率で見ても、1980年以降増加しているのです。
その一方、早期発見や治療の進歩により、癌の生存率は多くの部位で上昇傾向にあります。

A癌になりやすい部位について(高齢化などの年齢構成の変化の影響を取り除いた部位別癌年齢調整罹患率による)
〈男性〉
2015年において、男性では胃癌が最も多く、次いで大腸癌、前立腺癌、肺癌の順となっています。
しかし、近年のピロリ菌保有率の低下もあり、胃癌の罹患率は低下傾向にあります。
逆に前立腺腫瘍マーカーによる検診の普及により、前立腺癌の罹患率が増加しています。
死亡率は、肺癌が最も多く、次いで胃癌、大腸癌の順となっています。
〈女性〉
女性は乳癌の罹患率が最も高く、次いで大腸癌、胃癌、子宮癌、肺癌の順となっています。
乳癌、子宮癌が顕著に増加しており、胃癌は減少傾向にあります。
死亡率は大腸癌が最も多く、次いで肺癌、乳癌の順となっています。

その2に続きます。


(平成30年3月19日)

  がん教育の推進について ----- 科学的根拠に基づくがん予防 その2
その2の今回は癌を予防するためにできることをお話します。

*癌の1次予防(癌になる人を減らすためにできること)
 
《喫煙:タバコは吸わない。他人のタバコの煙は避ける》
喫煙は肺癌をはじめとする種々の癌のリスク因子となっています。
能動喫煙により肺癌になるリスクは男性では約4倍、女性では約3倍に上昇します。受動喫煙によっても非喫煙者の肺癌になるリスクは約3割上昇すると報告されています。

《飲酒:節度のある飲酒をする。》
多量の飲酒は癌になるリスクを高くします。特に食道癌、大腸癌と関連が強く、女性では乳癌のリスクが高くなります。
飲酒する場合は1日アルコール23g程度までにすることが良いとされています。
※アルコール23gは、日本酒1合、ビール 約500ml、焼酎 原液で120ml、ウイスキー 原液で60ml、ワイン250ml相当です。

《食事:食事は、偏らずバランスよく。塩分は最小限に、野菜や果物不足にならないように。》
〔塩分摂取について〕
高濃度の塩分は、胃癌のリスクを高めると考えられています。塩分を抑えることは、高血圧や循環器疾患のリスクの低下にもつながります。
一日の塩分摂取量を、男性は8,0g未満、女性は7,0g未満にすることが推奨されています。
〔野菜や果物摂取について〕
野菜と果物の摂取量が少ない人ほど癌のリスクが高いとの報告があります。特に、食道癌・胃癌・肺癌において関係があるとされています。
野菜をとることは生活習慣病の予防にもなるので、1日350gの野菜を摂取することを目標としたいですね。

《日常生活を活動的に過ごす》
身体活動量が多い人ほど、癌の発生リスクが低くなるという報告があります。
厚生労働省によると、18歳〜64歳では、「歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分行うこと」、それに加え「息がはずみ、汗をかく程度の運動を毎週60分程度行うこと」、65歳以上では「強度を問わず身体活動を毎日40分行うこと」を推奨しています。
運動は心疾患のリスクも低くするので、今より少しでも体を動かす時間を増やしていきたいですね。

《適正体重を維持する》
癌を含むすべての原因による死亡リスクは、太り過ぎでも痩せすぎでも高くなるとの報告があります。
健康でいる為には、男性はBMI21〜27、女性はBMI21〜25になるよう体重管理することが重要です。
※BMIとは肥満度を示す指標で、体重〔kg〕÷(身長〔m〕×身長〔m〕)で計算できます。

《感染:肝炎ウイルスやピロリ菌の検査と退治》
日本人の癌の原因として、女性で1番、男性でも2番目に多いのが「感染」です。
B型・C型肝炎ウイルスと肝癌、ピロリ菌と胃癌、ヒトパピローマウイルスと子宮頸癌の関係が有名です。
いずれの場合も、感染すると必ず癌になるわけではありません。感染の状況に応じた対応をとることで癌は防げるので、定期的な検診をうけ感染の有無を確認したいですね。

上記にあげたことは、癌を予防するだけでなく、生活習慣病等の予防にも繋がります。
健康に楽しく過ごしていく為に、少しずつできることをとりいれていけたらいいですね。

その3に続きます。



(平成30年3月19日)

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