宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  鼻からの胃カメラ検査は口からの胃カメラ検査より安全で楽なのか?
前回、胃カメラによる胃癌検診についてお話ししましたが、「胃カメラはオエッとなるので嫌だ」と、抵抗をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

胃カメラには、口からの経口内視鏡検査と、鼻からの経鼻内視鏡検査があります。
この2つの検査、何が違うのかというと、まず、使用するカメラが違います。口からの経口内視鏡は直径が約10mmであるのに対し、鼻からの経鼻内視鏡は直径が約5mmと半分の細さです。
また、カメラの通る経路も違います。口からの経口内視鏡は口から入っていくので、舌根部(舌の付け根)に触れながらカメラが入っていきます。そのため、オエッとなる嘔吐反射が起こりやすくなります。しかし、鼻からの経鼻内視鏡は鼻から入っていくので、カメラが舌根部に触れず、そのため経口内視鏡に比べると嘔吐反射は起こりにくくなっています。

実は最近、胃カメラ検査が身体に与える影響を評価した報告が発表されました。この研究では、検査前、検査中、検査後の酸素飽和度(血管の中に流れている酸素の量)、血圧、脈拍、嘔気の回数を測定しています。
結果として、口からの胃カメラ検査では鼻からの検査よりも検査開始後の血圧上昇、脈拍増加が見られ、酸素飽和度も著名に低下していました。鼻からの胃カメラ検査では嘔気の回数が口からの検査より有意に少ないという結果が見られました。
また、鼻からの胃カメラ検査をした人たちの中で、過去に口からの検査をしたことがある人の大半は、次回以降も鼻からの胃カメラ検査を希望しました。
この結果から、鼻からの胃カメラ検査は、口からの検査より心肺機能に与える影響が少なく、患者の忍容性が良好と結論づけられました。

初めて胃カメラ検査を受けられる方や、口からの胃カメラ検査で辛い経験のある方は、鼻からの胃カメラ検査を選択されてもよいかもしれません。


(平成31年1月15日)

  ピロリ菌の除菌による胃がん抑制効果について
ピロリ菌(正式名称ヘリコバクター・ピロリ)は強酸性の胃の中でも生息できる、消化器疾患に大きく関わりのある細菌です。

ピロリ菌が発見されるまで、胃・十二指腸潰瘍などは、ストレスや生活習慣が主な原因と考えられていましたが、ピロリ菌の発見・研究により、胃炎や胃・十二指腸潰瘍はピロリ菌の感染が原因となっていることが明らかとなりました。
この発見により、ピロリ菌の除菌治療が行われるようになり、胃がんや再発を繰り返す胃・十二指腸潰瘍の治療に革命がもたらされました。

最近行われた研究では、ピロリ菌除菌治療による胃がん抑制効果について、日本人を含むアジア人の無症候性ピロリ菌感染者が除菌すると、男性は15.3人、女性は23人に1人の胃がん発生を抑制できるという結果が報告されています。

しかし、ピロリ菌除菌に成功したからといって、胃がんにならなくなったわけではありません。ピロリ菌に感染していた期間が長いと、胃の粘膜が炎症を起こしており、正常の胃粘膜に戻るまで時間がかかるからです。
ピロリ菌除菌後も、定期的に内視鏡検査を受け胃の状態を定期的に確認することが大切です。

※ピロリ菌の除菌について、Dr.宮川の注目コーナー16ページの「ピロリ菌について」に詳しく記載しています。合わせてご覧ください。


(2019年2月22日)

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