宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  膵臓の病気について 2
*急性膵炎
膵液に含まれる消化酵素により、膵臓自体が消化され炎症を起こす病気です。症状は、激痛や下痢、嘔吐を伴います。治療としては、膵臓を休ませるため絶食・絶飲にし、水分や栄養は輸液で管理します。原因がアルコールの場合、禁酒をします。胆石の場合は、それを取り除く手術が必要になります。

*慢性膵炎
慢性的な炎症を起こし細胞が線維化し、膵臓の機能が低下する病気です。慢性膵炎の機能低下は一方通行で、低下した機能は元には戻りません。治療としては、原因が多量飲酒には禁酒が絶対で、食事は脂肪分が多いものは減らし、暴飲暴食や過食は避けます。激しい痛みがある場合は、急性膵炎と同じ絶食・絶飲にします。


(2020年6月20日)

  誤嚥性肺炎について
誤嚥性肺炎は、皆さんご存知だと思いますが、もう一度予防について考えてみませんか?
物を飲み込む働きを嚥下機能と言います。通常は、物を飲み込む場合、口から食道に入りますが、誤って気管に入ってしまうことを誤嚥と言います。誤嚥性肺炎は、嚥下機能が低下したため唾液や食べ物、胃液などと一緒に気管に誤って入ってしまうことで発症します。
発症しやすいのは、嚥下機能が低下した高齢者や脳梗塞後遺症、パーキンソン病などの神経疾患、寝たきりの方に多くみられます。
原因には、肺炎球菌や口腔内の常在菌である嫌気性菌が多いとされています。
高齢者や神経疾患、寝たきり状態の人は、口腔内の清潔が十分に保たれていないこともあり、口腔内で肺炎の原因となる細菌が増殖しやすく栄養状態が不良であることや免疫の低下なども発症に関係します。他には、嘔吐などで食物や胃液を一度に多く誤嚥をして発症することもあります。
症状は、発熱・咳・膿のような痰が典型的な症状ですが、これらの症状がない場合もあります。何となく元気がない、食欲がない、喉がゴロゴロとなるなどの非典型型の症状もみられることが多いのが誤嚥性肺炎の特徴です。
診断には、胸部X線で肺炎像の確認し、血液検査で炎症反応や白血球増加を確認します。
治療には、抗菌剤の薬物療法が基本となりますが、呼吸状態や全身状態が悪い場合には入院となります。
誤嚥性肺炎は、慢性的に繰り返し発症することもあり予後不良の場合も少なくはありません。
生活の中で注意することは、口腔内の清潔を保つことや禁煙、誤嚥防止のリハビリ、食事の摂り方や姿勢です。食事は、飲み込みやすくすることが大切で固形物が飲み込みにくい、水分が飲み込みにくいなどの個人差がある場合には、それぞれに合った工夫が必要です。食事は、噛む楽しさも大切なので細かくしすぎないよう調整したり水分を摂る時にむせるようであればとろみをつけたりして飲み込みやすいようにする。料理内容に合わせ調理法の工夫も大切です。食事をする姿勢も食後の姿勢も大切です。
肺炎球菌のワクチン接種を受けることをお勧めします。


(2020年8月18日)

  脂肪肝について
みなさんは、不規則な生活を送っていませんか?生活習慣の乱れから起こる生活習慣病がさらに進むと、脂肪肝という病気になる恐れがあります。そこで今回は脂肪肝について勉強していきましょう!

脂肪肝とは、脂質や糖質の取りすぎや運動不足などにより、中性脂肪が肝細胞の内部に過剰に蓄積した状態をいいます。
脂肪の割合が肝細胞全体の30%を占める場合に、脂肪肝と診断されます。

脂肪肝にはアルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝があります。
アルコール性脂肪肝はお酒のアルコールを分解する際に中性脂肪に合成され、肝臓に蓄えられた状態をいいます。
非アルコール性脂肪肝は肥満や生活習慣病(糖尿病、脂質異常症)が原因です。肥満になると肝臓での脂肪の燃焼が悪くなるので、脂肪が肝臓に蓄積されていきます。糖尿病ではインスリンの働きが鈍くなるため脂肪が分解されにくくなり、肝臓に脂肪が溜まりやすくなります。また、極端な食事制限や、無理なダイエットを行った場合、体内のたんぱく質が不足して脂肪が排泄しにくくなり肝臓に溜まってしまうこともあります(低栄養性脂肪肝)。

脂肪肝の状態が進行するとその後に脂肪性肝炎、肝硬変、肝がんなどの重篤な病気を発症することもあります。脂肪肝を診断するためには、肝臓の超音波検査、CTが重要です。肝炎などに進行すると肝生検の検査が必要です。

不規則な生活習慣を見直し、生活習慣病を改善することで、肝臓の状態が改善することも期待できます。また、アルコールの飲みすぎを控え、バランスの良い食事、定期的に適度な運動、十分な休養と睡眠、体重管理が大切です。健康診断や人間ドックなどで生活習慣病と指摘された方は、脂肪肝の可能性を念頭に入れて、主治医の先生と相談することをお勧めします。


(2020年11月17日)

  大腸憩室炎
皆さん、大腸憩室炎と聞いたことはありませんか?
大腸内視鏡を受け、ご自身に憩室があるという方もいるかと思います。

憩室とは、消化管の壁が外側に窪んだ部分を言います。
消化管には、食道・胃・小腸・大腸があり、いずれにも憩室はできますが、中でも多いのは大腸です。
憩室ができる状態を憩室症と言いますが、症状が全くないこともあります。
憩室炎は、大腸菌などの腸内細菌が繁殖して感染症を起こした状態です。

症状は、強い腹痛と発熱、吐き気、嘔吐などがでます。
腹痛は、比較的狭い範囲が痛むことが多く、歩いたり寝返りをしたりすると痛い部分に響くのでじっとしている方が楽ということが特徴です。大腸は、お腹全体に広がっているので憩室炎の痛みがでる部位は決まってはいません。

検査には、腹部エコーや腹部CTを行います。右下腹部の憩室炎には、虫垂炎と全く見分けがつかないため、画像診断が必要になります。

治療には・・
抗生剤の点滴で治りますが、ただし、治癒するまでには時間がかかることが多く、入院が必要な場合もあります。
食事をすることで憩室炎が悪化するため、絶食する。症状によっては水分制限もあります。絶食期間などは、血液検査結果や病状の状態により様々です。
軽症の場合は、抗菌薬の内服による治療になります。憩室炎を一度経験した人は、憩室がある以上は憩室炎の再発の可能性もあります。

大腸憩室ができる原因は、はっきりわかっていません。ただ、憩室は大腸内の圧力の高まりにより生じる可能性があるため、食物繊維をしっかりとり、便秘を解消することが大切です。
憩室炎の危険因子に喫煙と肥満が挙げられています。
憩室炎は、大腸がんの原因にはなりませんが、憩室炎の精密検査をきっかけに大腸がんが発見されることもあります。


(2020年12月17日)

  帯状疱疹について
冬になり、寒さも一層深まり、コロナの収束まではまだかかりそうですね。外出の規制があり、皆さんはストレスが溜まっていませんか?そこで今回はストレスや過労によっておこりえる帯状疱疹について勉強していきましょう。
帯状疱疹は子供の頃にかかった水ぼうそうと同じ水痘・帯状疱疹ウイルス(ヘルペスウイルスの一種)が活動することが原因です。子供の頃にかかった水ぼうそうが治った後も、ウイルスは脊髄から出る神経節に潜んでいます。それが、加齢やストレスや過労によって免疫力が低下するとウイルスが再び活動や増殖をし、帯状疱疹として皮膚に出現します。
出現部位は、身体の左右どちらか片側の範囲に、帯状に痛みを伴う赤い発疹や水ぶくれができ、皮膚表面の神経支配領域に一致して出現するため、身体の中心線をまたいで両側に出ることはありません。
痛みは、皮膚の違和感やかゆみ、しびれを感じる程度から、針で刺されたような痛みや、焼けるような痛みまで様々です。
水ぶくれの形成は3~5日ほど続き、その後乾いてかさぶたになります。かさぶたができるまでは、水痘ウイルスの感染力があるため、水ぼうそうに未感染の人はうつる可能性があります。
帯状疱疹は、眼や耳の神経を侵されることもあり、眼の場合は角膜炎や結膜炎を引き起こしたり、場合によっては失明など重篤化することもあります。耳の場合はまれに耳鳴りや難聴を起こし、また顔面神経麻痺などの合併症が出現することがあります。
治療は、水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬です。発疹が出てから72時間以内に飲み始めることが望ましいとされ、水ぶくれが出て3日が過ぎた後に投与した場合、効かない可能性が高くなります。また、治療が遅くなったり放置されると、頭痛や39℃を越える高熱の症状や、眼や耳に障害が出ることもあります。
抗ウイルス薬を投与することで急性期の皮膚症状や痛みの緩和や合併症や後遺症の軽減に役立ちますので、医療機関で早めの受診を心掛けましょう。


(2021年1月13日)

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