宮川内科・胃腸科医院
宮川内科・胃腸科医院


Dr宮川の注目コーナー

  がん教育の推進について ----- 科学的根拠に基づくがん予防 その3
その3の今回は、癌を早期発見・早期治療するためにできることをお話しします。

*癌の2次予防(癌の早期発見・早期治療)
1次予防でどんなに気をつけても、100%癌を予防することはできないので、定期的な癌検診は必要です。
無症状の状態で発見された癌は、進行癌が少なく早期に発見できることが多いので、無症状でも定期的に検診を受けたいですね。
現在行われている対策型癌検診(公的な予防対策として行われる検診)は、市区町村で行われる住民検診、職場で行われる職域検診があり、対象年齢や検診間隔はそれぞれ異なりますが、胃癌・大腸癌・肺癌・子宮頸癌・乳癌の5種類が行われています。
住民検診は、市区町村より案内が送付され、委託を受けた医療機関で検診を受けることができるものもあります。
当院でも、大腸癌検診(便潜血検査、必要時大腸内視鏡検査)を行うことができます。
またその他にも、胃カメラ検査、特定健診、前立腺癌検診、肝炎ウイルス検査、結核検診等も行っておりますので、お気軽に御問い合わせください。


(平成30年3月19日)

  不眠症について−その1
「最近良く眠れない」「寝ているのにスッキリしない」と感じていませんか?
自分の睡眠状態がわからない方は意外と多いです。
不眠症の症状にはどういうものがあるのか知りましょう。
その@では「不眠症の原因」について、そのAでは「不眠の対処法」についてお話します。

@入眠障害
寝つきが悪く、30分以上経っても眠れない
A中途覚醒
途中で目が覚めて、中々寝付けない
B早期覚醒
朝早く目が覚めてしまう
C熟眠障害
眠りが浅く、睡眠時間の割に熟睡した感じが得られない

これらの症状が続き、良く眠れないため日中の眠気、注意力の散漫、疲れや様々な体調不良が起こる状態を指します。症状は同時に複数現れることもあります。

不眠症は、20〜30歳代に始まり加齢とともに増加し、中年、老年と急激に増加します。
また、男性よりも女性に多いと言われています。

◎不眠症を引き起こす主な原因と対処法

@身体的要因
頻尿・痛み・痒みなど身体の病気や症状が原因
→身体的な病気や症状を治療することで改善される
A生理学的要因
時差ボケ、不規則勤務等で体内時計が狂うことが原因
→眠りやすい住環境を整える。例えば就寝前には照明を落とし、起床時には明るくするなど光のコントロールをしてみるなど心と体がリラックスできるよう工夫してみましょう
B心理的要因
悩みやストレスなどが原因
→眠れなくなった前後の出来事を詳しく検討することで原因が明らかになってくることがあります
C精神医学的要因
うつ病などの精神障害が原因
→医師に相談して適切な診断・治療が必要になります
D薬理学的要因
アルコール・ニコチン・カフェインの摂取・薬の副作用などが原因
→飲酒、喫煙、カフェイン摂取の習慣がないか確認する
 薬の副作用については医師に相談しましょう


(平成30年4月27日)

  不眠症について−その2
睡眠障害12の対処法

@睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分です
◇睡眠の長い人、短い人、季節でも睡眠時間は変化しますので時間にこだわらない
◇高齢になると必要な睡眠時間は短くなります
A刺激物を避け、寝る前には自分なりのリラックス法
◇就寝4時間前のカフェインの摂取、1時間前の喫煙は避ける
◇軽い読書、音楽、ぬるめの入浴や軽いストレッチで心身の緊張をほぐす
B眠くなってから床に就き、就寝時刻にこだわりすぎない
◇眠ろうとする意気込みがかえって頭をさえさせ寝つきを悪くします
C毎日同じ時刻に起床しましょう
◇早寝早起きではなく、早起きが早寝に通じる
◇休日に遅くまで寝過ぎると、翌日の朝がかえってつらくなることがあります
D光の利用で良い睡眠
◇目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計のスイッチをオンにする習慣をつけましょう
◇夜は間接照明などを利用し、明るすぎないようにする
E規則正しい食事と運動
◇朝食は心と体の目覚めに重要です
◇運動習慣は熟睡を促進します
F昼寝をするなら、午後の早い時間(15時前)の15〜20分以内にしましょう
◇長い昼寝はかえって不眠の元になります
◇夕方以降の昼寝はかえって悪影響です
G眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きしましょう
◇寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減ります
H睡眠中の激しいいびき・呼吸停止や足のむずむず感は要注意
◇睡眠時無呼吸症候群やレストレスレッグス症候群などの病気の可能性があるので医師に相談しましょう
I十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医へ
◇長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は医師に相談しましょう
J寝酒は不眠の元です
◇睡眠薬代わりの寝酒は、かえって深い睡眠を減らし、夜中に目が覚める原因になります
K睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全です
◇決められた時刻に決められた量を服用する
◇アルコールと併用しない

眠れない日が続くと「また今夜も眠れないのではないか」と不安になり、焦れば焦るほど
目が冴えてしまいます。
そのようなときは「いつかは眠くなるのだから、眠くなるまで起きていよう」くらいに
割り切ったほうが好結果をもたらすかもしれません。
いずれにしても困ることがありましたら専門医と相談しましょう。


(平成30年4月27日)

  熱中症に気を付けましょう
最近、夏を感じるような気温の日もあり、熱中症に注意する時期になりました。
例年、7.8月の暑い時期に発生が多いですが、梅雨の期間の6月や残暑の9月にも熱中症が見られます。
高い気温、湿度が高いほど熱中症にかかることが多いようです。気温25度〜34度、湿度42%〜96%の範囲で救急搬送が多くなるといわれています。
高温はもちろんですが、多湿でも熱中症に注意が必要です。
そこで熱中症にならないため下記のとおりのことを注意してみましょう。

【熱中症の予防】
@本格的な暑さになる前に体を慣らしていくことが重要です。暑い日が続くと体が次第に慣れて(暑熱順化)暑さに強くなります。体を暑さに慣らすには「やや暑い環境」で「ややきつい」くらいの運動を30分くらい継続することで得られます。汗をかかないような季節から行うと、夏の暑さに負けない体を準備できます。
A高温、多湿、直射日光を避けましょう。熱中症の大きな原因の一つが高温と多湿です。日差しを避け、風通しをよくしましょう。
<例えば>
ゆったりとした服装にする。
窓を開け、通気を保ち、エアコンや扇風機を使う
帽子や日傘を使用
B水分補給を計画的、かつこまめにしましょう。特に高齢者はのどの渇きを感じにくくなるため、注意が必要です。のどが渇く前に水分補給をしましょう。
C運動時などは計画的な休憩をしましょう。水だけではなく、スポーツ飲料など塩分なども入ったものなどを取りれるようにしましょう。
D規則正しい生活をしましょう。夜更かし、深酒、食事を抜くなど体調不良を招くことに繋がり、熱中症になる恐れがあります。

【熱中症の症状】
(1)めまい、たちくらみ、汗がとまらない→軽症
(2)頭痛、吐き気、倦怠感→中等度
(3)意識障害、けいれん、まっすぐに歩けない、呼びかけに対して返事がおかしい→重症

【現場での応急処置】
1、涼しい場所への避難
風通しの良い日陰やできれば冷房の効いてる室内に避難させる
2、体の冷却
衣類を緩めて風通しを良くする。氷のうなどで首の後ろ、わきの下、足の付け根など冷やす。
3、水分、塩分の補給
意識がはっきりしているときは冷たい水分を持たせて自分で飲んでもらう。

※意識がはっきりしていても、必ず誰かが側について見守り、措置を行っても改善が見られない場合は医療機関を受診しましょう。重症の場合はすぐに救急車を呼びましょう。


(平成30年5月25日)


  血便について その@
 みなさん、自分の便がどのような便か観察していますか? 
便は、長い消化管の中を通って出てきます。消化管のなかに異常があると、それが便の色や形に現われることがあります。便に血が混じるなどがその一例です。
 消化管は、口から肛門までつながっていますが、この何処かで出血し、血液が肛門から出て来る事を「下血」と言います。その中で、食道や胃等の上部消化管出血からの「下血」は、胃酸にさらされることで酸化し、黒色の便(タール便)となって出てきます。小腸から肛門までの下部消化管からの「下血」は、暗い赤色から新鮮血であることが多く、「血便」とよばれています。
 今回は、「血便」の原因にはどのような病気があるのか見ていきたいと思います。

@大腸ポリープ・大腸癌編
《大腸ポリープ》
 大腸の表面の粘膜の一部がイボのように隆起したものをポリープと言います。大腸ポリープはその構造から、「腫瘍性」と「非腫瘍性」に分けられます。大腸癌になる可能性が高いのは「腫瘍性」の「腺腫」です。「腺腫」のうちにポリープを取ってしまう事で、癌化を防ぐ事ができます。
 大腸ポリープのほとんどが無症状ですが、大きな物では血便が生じる事があります。大腸ポリープを見つけるには、便に血が混じっていないかを調べる、「便潜血検査」を行います。2日間の便を調べ(常にポリープから出血しているとは限らないため)、一日でも血が混じっていたら、一般的に内視鏡検査を行ないます。

《大腸癌》
 大腸癌は、正常な粘膜から「腺腫」が生じ、それが悪性化して癌になる場合と、正常な粘膜から直接癌が生じる場合があります。早期の大腸癌は自覚症状がない事が多いので、検診での便潜血検査をきっかけに発見される事が多いです。進行すると、部位により生じやすい症状に違いはありますが、血便や便秘、下痢、便柱狭小化などの症状を呈するようになります。
 もっとも生じる頻度の高い血便は、痔核でもみられるため、「痔だろう」などと思いがちですが、そのままにしておくと、癌が進行していくため、早期に受診する事が大切です。

 便潜血検査により、すべての癌、ポリープを発見出来るわけではありませんが、進行癌の約80%、早期癌の約50%、腺腫などのポリープの約30%を見つける事ができ、その結果、大腸癌の死亡率を約60%、大腸癌になるリスクを48〜80%下げる事が報告されています。
 殆どの市町村では、40歳以上の方の大腸癌検診(便潜血検査)を公費で負担しており、一部の自己負担で検査を受けることができます。大腸癌による死亡数は、女性では全ての癌の中で1位、男性では3位と、死亡率がかなり高いため、40歳以上の方は、少なくとも1年に1回検診を受ける事がすすめられています。
 
Aの感染症編へ続きます。


(平成30年6月30日)

12345678910111213141516171819

Copyright(C) 2019 宮川内科・胃腸科医院. All rights reserved.
本サイトのすべての文章や画像などの著作は「宮川内科・胃腸科医院」に帰属します。