宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  パーキンソン病の症状・嚥下障害の症状・原因について
当院を定期的に通院している患者様の中にパーキンソン病を併発している方もいます。今回は、パーキンソン病、特にその合併症について勉強しましょう。
 パーキンソン病は、体を動かすときに脳から指令を伝える伝達物質ドーパミンが不足することで起こる病気です。パーキンソン病の症状は、手足の震え、筋肉のこわばり、うまく体が動かなくなるという運動に関わるものです。その他にもいろいろな症状がありますが、その中の一つに嚥下障害があります。嚥下障害があると食事に時間がかかってしまう事や、食べ物がスムーズに飲み込めなくなったり、合併症につながる誤嚥性肺炎になる可能性もあるので早めにケアを行うことが大切です。
嚥下とは、食べたものを口に入れてから、よく噛み飲み込むことです。
メカニズムは、5つの段階(@先行期A準備期B口腔期C咽頭期D食道期)があり、複雑な動作を行う事で食べたものがスムーズに胃の中に送られています。嚥下障害はこのような嚥下の複雑な動作になんらかの問題が起きた状態です。普段は何も考えず出来ている事、食べて飲み込むことがうまくできなくなります。

<原因>パーキンソン病による嚥下障害は、口の中や口の周りの筋肉、咽頭筋の動きが遅くなることで起きます。その原因には、パーキンソン病の特有の症状である運動に関わる機能の低下、薬による治療の影響が関係していることも考えられています。
<症状>@食事に時間がかかる A食べ物や飲み物がつかえる、むせやすくなる B唾液が口の中に溜まりやすい C食べ物が、口の中に残る D飲み込んだものが気管に入り誤嚥する
<合併症>
1)誤嚥性肺炎→食べ物や唾液などが気管に入ると、肺に入ってしまいます。その為、誤嚥した物に含まれている細菌が肺の中で繁殖し炎症を起こし肺炎にいたります。パーキンソン病の嚥下障害による誤嚥性肺炎は、もっとも起こりやすい合併症です。重症化になりやすいので注意が必要です。
2)栄養不足・脱水→食事に時間がかかる為、食べる量が少なくなり栄養のバランスも悪くなります。水分も十分にとれずに脱水になることがあります。
3)口の中の感染→食べ物や唾液が口の中に溜まりやすくなり、口の中が汚れそのままにしておくと細菌が増え感染を起こしやすい。

<対処法>パーキンソン病の嚥下障害は、症状が進行してから気づくことが多い為、早い時期から食事の工夫やリハビリをすること。
1)食事は飲み込みやすい形にする。
食べ物は、一口で食べやすい大きさや細かい形に切る。一口の量が多い場合には、
意識して少しずつ食べる。お薬を飲む時には、粉薬はむせやすいので飲みにくい時には、主治医に相談する。あと、ゼリーなどに混ぜて飲むなど。
2)とろみをつける。
食べ物や飲み物にとろみを付けると喉の通りが良くなり飲み込みが楽になる。とろみは、片栗粉や市販のとろみ剤などを使い飲み込みやすい硬さに調整する。
3)食事の姿勢に注意する。
食事の時の姿勢が悪いと、誤嚥しやすい為、姿勢を正しくする。食事をする時には、踵が床につく高さの椅子に座る。自然な前かがみの姿勢が理想的。また、誤嚥性肺炎を防ぐ為、食事直後の就寝を避けるべきである。
4)口の中をきれいにする。
口の中は、細菌が繁殖しやすい為、口の中をきれいに保つこと。食後の歯磨き、入れ歯の手入れをこまめに行う。歯垢や歯石が溜まるのを防ぐ。
5)リハビリをする。
口の周りの筋肉や舌などを動かしリラックスすること。首や肩などのストレッチの軽い運動、無理のない範囲で行う。
6)肺炎球菌ワクチン接種をする。


(2022年1月14日)

  冬の血圧上昇しやすい原因と対策
二十四節気の立春が過ぎ暦の上では春ですが、もう少し寒い日が続きそうですね。
寒くなると体温を逃がさないように血管が収縮するため、血圧が上がりやすくなります。血圧が高い方にはまだ注意が必要です。今回は危険な冬の高血圧についてお伝えしたいと思います。
冬の血圧上昇の原因
●寒暖差
暖かい場所から寒い場所へ移動するときなどは、寒暖差によって血圧が急激に上昇します。その後、血圧が乱高下を繰り返して心臓や血管に負担がかかることで起こるトラブルがヒートショックです。
●肥満
肥満の方は高血圧になりやすいです。冬の寒さやコロナ禍で外出の機会が減ることで、運動不足になりやすく、肥満と高血圧を招く原因にもなります。
●食生活の乱れ
冬は塩分や脂肪分の多い食事を食べる機会が増えやすいです。運動する機会が減って、摂取カロリー量や塩分量が増えると、高血圧のリスクが高まり、急激な血圧上昇も起こりやすくなります。
高血圧と冬の血圧上昇の予防対策
高血圧が続くと、心筋梗塞、心不全、脳血管疾患、腎不全などの命に関わる病気の発症リスクが上がります。また、高血圧の方は血圧が上昇しやすく、ヒートショックのリスクも高いです。冬の間は以下のことを特に気を付けましょう。
●入浴
入浴時は脱衣所と浴室を暖めて、寒暖差を小さくしましょう。熱いお湯は急激な血圧上昇を招くので、湯温は38〜40℃に設定し長風呂は控える。(飲酒をする方は入浴前、入浴直後の飲酒は控える)
●外出時
防寒着やマフラーなどで急な冷えから体を守り、血圧が高めの方は、早朝の運動を避けましょう。
●食事
腹八分目を心がけ、脂っぽいもの、塩分を控えましょう。お酒は適量を守りましょう。
●体調管理・感染対策
食事のバランスと生活リズムを整え、手洗いうがいを徹底し加湿器などで部屋の乾燥を防ぎましょう。
冬の血圧上昇を防ぐには、寒暖差を小さくすることはもちろん、感染症対策などで体調不良を防ぐことも大切です。生活習慣などにも気を付けながら、あともう少し寒い期間を過ごしていきましょう。


(2022年2月5日)

  帯状疱疹の予防について
皆さん、季節の変わり目で体調を崩してはいませんか?体調を崩しやすいのは、免疫力が低下している可能性があり、体に色々な症状が現れます。今回、帯状疱疹の予防について考えてみましょう。
帯状疱疹とは、神経に潜んでいる水痘・帯状疱疹ウイルスが活性化し発症する皮膚の病気です。特徴は、体の半分、右側か左側の神経に沿って痛みを伴う皮膚症状です。
帯状疱疹になりやすい人は、50歳以上になると発症率が高いので予防が大切です。
原因には、幼少期に水疱瘡にかかった後、症状が治まってもウイルスは完全に除去されるわけではなく、神経細胞に残っています。心身ともに健康であればこのウイルスが再び活性化することはありませんが、加齢や過労、ストレスなどにより免疫力が低下すると起こります。
症状は、神経の枝が分布している皮膚の部分に広がりますので、最初は狭い範囲に軽い痛みで始まり数日の内に範囲が広まり皮膚に水ぶくれも多数みられるようになります。
高齢者の場合、免疫力が低下しているためウイルスの活性化が強く、痛みや皮疹の症状が重症化しやすいので早期発見、早期治療が必要です。
治療には、抗ウイルス薬が中心になりますが、痛みに対しては鎮痛剤、皮膚症状には塗り薬などがあります。治療が、遅くなると合併症を起こしたり後遺症が残ることもあります。
予防法については、ワクチン接種、日常の生活上の留意点を紹介させていただきます。
日常生活で注意することは、日頃から十分な休息をとること、適度な運動、食生活などだす。運動は、散歩やウォーキングなど少し体温が上がる程度がいいでしょう。日光を浴びることで免疫力も上がります。睡眠は身体のメンテナンスする重要な働きをしますので規則正しい生活や適度な運動は質の良い睡眠を得るのに効果的です。食生活は、栄養素をバランスよくとり、暴飲暴食を避けましょう。ストレス解消は、好きな音楽を聞いたり映画やテレビなどを観たり他にも解消法はあると思いますので自分に合うものを見つけておくといいでしょう。
帯状疱疹のワクチンは、2種類あります。ワクチン接種は、帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、症状がひどくなることは防ぐことはできます。また、ワクチンを接種できない人や注意が必要な人もいると思いますので接種する場合は、かかりつけ医に相談をするといいでしょう


(2022年4月20日)

  運動をして腸内環境を整えよう!
新型コロナウィルス感染症の流行により外出自粛、オンライン授業、テレワークが増え、生活リズムが変化した人も多いのではないでしょうか。生活様式の変化に伴い座っている状態が長くなると、排便リズムや便の状態への影響も出てきます。今回は運動とおなかの調子の関係についてご紹介したいと思います。
運動には腸の蠕動運動を促す効果があります。腸の蠕動運動が鈍いと、便秘の原因になるといわれています。便秘は悪玉菌を優勢にしてしまうため、腸内環境の悪化につながります。そのため、腸の蠕動運動を促すことが大切になるのです。
腸の蠕動運動を促すには、適度な運動が効果的です。筋肉に刺激を与えることでお腹周りの血行がよくなり、胃や腸の働きを活性化します。ハードなトレーニングは必要なく、腹部を刺激するような軽い運動や体操がおすすめです。運動を毎日の習慣に取り入れ、腸内環境を整えていきましょう。
お通じ改善で積極的に摂る食物繊維は、胃などで消化されずに大腸まで達して、お腹の調子を整えます。脂質や糖などを体外に排出する、血中コレステロール値を下げるなど、とても重要な役割を担っています。肥満や生活習慣病の予防にも効果が期待されています。
また、腸内には多くの免疫細胞が集まっています。そのため、腸内を整えることは、免疫細胞の活性化につながると考えられています。善玉菌が増えて働きが活発になることで、免疫力向上やアレルギー症状の緩和につながるとされています。
次に、腸の働きをコントロールする自律神経を整えるため、睡眠と休息をしっかり取りましょう。自律神経は、交感神経と副交感神経という2種類で構成されています。それぞれがきちんと働くことで腸の弛緩・収縮が起こり、うまく便が排出されます。
自律神経が乱れる原因といわれているのは、ストレスや疲労。この2大原因は、睡眠に作用する、セロトニンなどのホルモンにも影響を与えます。規則正しく就寝し、十分な睡眠時間を取って疲れを溜めないにしましょう。また、日常にリラックスタイムを設け、ストレスを解消しましょう。
食事や生活習慣によるケアも大切ですが、運動も取り入れてさらに効果を高めていきたいですね。ここで大切なことは、ストレスにならない程度に運動を取り入れることです。これから新緑の季節。四季を楽しみながら、ご自身のペースで、少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。


(2022年5月9日)

  尿で分かること
一度は病院で尿検査をしたことがある方も多いかと思いますが、尿検査では蛋白、糖が出ていないか、血液が混ざっていないかを調べて、腎臓、膀胱の病気がないかをチェックしています。
トイレで流す前に、自分の尿を見ていますか?
実は尿をチェックするだけで身体の状態を推測するための情報が得られます。
色はどうか、量はどうか、臭いはどうか、脱水になると尿が濃縮され濃い色になったり、量が少なくなったりします。

(尿の色)
健康の人の尿は、淡黄色から淡黄褐色です。これは血液を分解したときにでる代謝物であるウロビリンの色です。このウロビリンは常に一定の量が排出されています。
水分の摂取量が多いと、体内の水分量調節のためにたくさんの水が尿として排出されるため、ウロビリンの量も薄まり、透明に近くなります。
体内の水分が多い時は尿が増え色が薄くなり、水分が少なければ尿量が減って濃い色になります。
ただし朝起きた時の尿の色が濃いのは正常です。
睡眠中は尿量を減らす仕組みが働き、尿を濃縮しているためです。日中も朝と同じ濃い尿が出た時は脱水かもしれません。
また、ビタミン12などが入ったビタミン剤を飲んだ時は、尿本来の色より鮮やかな濃い黄色の色がでることがありますが、ビタミン剤の色です。
 水様透明:水分過多、尿崩症、糖尿病など
 黄色:正常
 白濁:膀胱炎、腎盂腎炎など
 褐色:脱水症状、ヘモグロビン尿(放置により黒色化)など
 赤色:血尿、尿路結石症など
 赤褐色:黄紋筋融解症など

(頻度)
 排尿回数は人によりますが、だいたい1日4〜6回で10回以上行くのは異常です。
 頻尿は尿量の増加が無く、排尿回数のみが増加し膀胱に炎症などの刺激があることが考えられます。

(混濁)
 細菌感染による膀胱炎の場合、尿が白っぽく濁る膿尿が出ることもあります。

(泡立ち)
 高度の蛋白尿及びビリルビン尿は表面張力が大きいことにより尿を振ると泡が出てくることが多いです。

(尿の匂い)
 普段の尿はわずかに芳香臭(ねぎ、にんにく、にら、アスパラガスを食べた後の尿、飲酒後の尿は特異な臭気)がするだけですが、病気によってはその病気特有の臭いがします。
  膀胱炎・・・排尿直後により不快なアンモニア臭
  重症の糖尿病・・・甘酸っぱい臭い
  フェニルケトン尿症・・・ネズミの尿のような臭い
  メープルシロップ尿症・・・メープルシロップ様の甘い臭い
  トリメチルアミン症・・・腐敗魚臭
健康な人でも食事や運動などの影響で異常が出る場合があり、必ずしも病気と結びつくとは限りません。
しかし、日ごろから尿を見る習慣をつけることが大事です。
尿は健康のバロメーター、しっかり見て流してくださいね。
何か気になることがありましたら、ご相談下さい。


(2022年6月21日)

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