宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  放射能被害を心配するよりも生活習慣病を心配すべき!?
 東日本大震災が発生してから、まもなく半年を迎えることになります。余震がかなり落ち着いてきたとはいえ、震災復興や放射能に対する警戒の中、皆様はどう過ごしていらっしゃるでしょうか。

 8月20日読売新聞の社説によりますと、東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、福島県からの避難者が差別や偏見に苦しむ出来事が相次いでいるようです。福島から関東地方に転校した小学生が、クラスメイトから仲間はずれにされ不登校になったり、首都圏のガソリンスタンドでは、福島ナンバーの車が給油を拒否されたり、などなど。また、事故の後に、母国に緊急避難した中国出身のつくば市住民が、母国では被災地の被曝者という理由で親戚や友人に面会を拒否され、ノイローゼになった事も伺いました。

 地震の爪跡が震災復興により、少しずつ回復していくと思いますが、その一方、目に見えない放射能に対する恐怖、それに伴う後遺症の心配が中々消えていかない事も良く理解できます。しかし、適切な知識の習得により、放射能に対する恐怖心や偏見をなくす事も出来るのではないかと思います。

 国立がん研究センターの発表によりますと、年間被曝放射線量が100〜200mSvの人の全固形癌の発生リスクが野菜不足や受動喫煙者の癌発生リスクと相当、200〜500mSvの被曝量が肥満、運動不足、高塩分食のリスクと相当、また、500〜1000mSvが大量飲酒と相当、1000〜2000mSvが喫煙と相当、さらに2000mSv以上の被曝量の発癌リスクがピロリ菌やC型肝炎の発癌リスクと相当と報告されています。

 さて、つくば市在住者の年間被曝量が一体どの位あるのでしょうか。体外(大気)の年間被曝量が0.68mSv※で、体内(食物など)の年間被曝量がせいぜい5mSv※※で、合計しても年間6mSv未満と推計されています。この程度の被曝量は、野菜不足や受動喫煙がもたらすリスクと相当する被曝量の20分の1以下と推定されています。
 従って、放射能被曝を心配するよりも、はるかに危険性がある野菜不足や肥満、喫煙、ピロリ菌などの生活習慣病を心配した方が良いのではないかと考えます。



つくば市の大気年間被曝量が0.13μSv/hで、一日8時間外出するとの前提で計算されたものです。
※※
体内年間被曝量が年間摂取した野菜、水、牛肉などを計算したもので、規制値の上限として計算されたものです―放射線医学総合研究所資料によるものです。

  あのおばあちゃん、今、どうなっていますか
 あのおばあちゃん、今、どうなっていますか
― 震災を思い、2011年を振り返ります ―

 千年に一度と言われる3・11東日本大震災が東北の沿岸部を中心に、壊滅的な打撃をあたえました。テレビでは連日、凄まじい映像が映し出され、それを見る度に悲しく感じていました。
 震災の3日後のあるテレビ報道では、瓦礫の山の前に呆然と立ったおばあちゃんがインタビューされていました。介護の仕事をしていた一人息子は、今までどんなに忙しくても、どんなに遅くなっても、仕事が終わったら毎晩必ずおばあちゃんの所へ来てくれたとの事です。しかし、“津波の被害を負ってから3日も経ったのに、いまだ音信不通、もしかしたら…”おばあちゃんが悲しい声でインタビューに答えていました。そして名前を聞かれた瞬間、それまで抑え気味だったおばあちゃんが、突然抑えきれずに号泣してしまいました。
 1分間もない短い報道でしたが、9ヶ月以上経った現在でも、私の心の中にずっとずっと残っております。
 あのおばあちゃん、今、どうなっていますか、元気に生きていますか。

 歴史を振り返ってみますと、日本は何回もどん底から立ち上がって来ました。この歴史が日本の国民の底力を象徴する様です。
 震災の爪跡が凄まじく、原発の影響がこれからも長く続きそうです。しかし、日本全国が一丸となって、自分の小さな努力が日本の大きな力になると私は思います。そういう気持ちで前進していけば、どんな困難でも克服出来るでしょう。
 
 この震災を通じて、瀕死にかかった絆の意識が再び蘇ってきました。家族の絆、友人の絆、そして同僚の絆。人間は一人では生きられません。人が人を支え、そして支えられて生きていくのです。震災が日本にもたらした、目に見えないプラスの影響もあるのではないかと思います。

 2012年が皆様にとって、幸せな年でありますよう心からお祈り致しております。

  良い睡眠とれていますか?
4月から始まった新しい環境や人間関係の中、たくさんの行事があわただしくあり、知らず知らずにたまっていたストレスや疲れから心身ともに不調が出てくるのが今頃です。
良い睡眠をとり、心と体をリフレッシュして毎日元気に過ごしましょう!


◎質の良い睡眠をとるコツ
心とからだの疲れを取るには、質の良い睡眠は欠かせません。睡眠習慣を見直してみましょう。

☆朝は決まった時間に起きて、太陽の光を浴びましょう
朝起きて、太陽の光を浴びることにより、体内時計のスイッチがONになります。
毎日、決まった時間に起きて生活リズムを整えましょう。

☆規則正しく食事を摂りましょう
朝食を摂ると消化器官が動き始めて、体が目覚めます。夜遅い時間に食べると寝つきが悪くなるので、22時以降にたくさん食べるのはやめましょう。

☆からだを動かしましょう
日中、無理なく続けられる運動を行うと、熟睡しやすくなります。

☆布団に入る前にリラックスしましょう
寝る前に、緊張や強い刺激があるとなかなか寝つけません。寝る前にぬるめのお湯に入ったり、軽いストレッチをしたりして心とからだをリラックスさせましょう。


◎ストレスと上手につき合うコツ
ストレスを全く感じない人はいないはず。生きていくうえでストレスはつきものです。ストレスをためないためには、休養をとって、少しでもストレスを解消していくことが必要です。


◎自分に合ったストレス解消法を見つけましょう
・のんびり入浴
・ストレッチをする
・笑いを生活に取り入れる
・音楽を聴く・歌う
・森林浴をする
・美術館や博物館に行く
・散歩をする
・深呼吸をする
・動物を飼う

  胃癌で亡くならないために
胃癌の疫学調査
 日本人の癌患者数の1位は胃(年間11万人)、2位は大腸、3位は肺です。しかし、死亡率をみると1位は肺癌で、胃癌と大腸癌は手術により、患者さんは80%治るため、死亡率は低くなっています。ある調査によりますと、日本人の胃癌患者数は団塊世代が引退してから20数年まで、高い水準のままで推移すると予想されています。したがいまして、胃癌対策が依然として、重要な課題であることに変わりありません。

胃癌発生の原因
 胃癌発生の原因は色々あると言われています。塩分のとりすぎや喫煙、遺伝などが取り上げられています。しかし、近年の研究では、胃内に生息するピロリ菌が胃癌発生の最大原因である事が明らかになって来ました。若い頃から、長らく胃内に生息するピロリ菌が、胃粘膜に慢性炎症をもたらせて、やがて胃粘膜が萎縮状態となり、そこから胃癌組織が発生すると言われています。胃癌発生を阻止するためにはピロリ菌対策がまさに避けて通れない事実になっています。

胃癌撲滅計画
 衛生状態をさらに改善し、ピロリ菌の感染率(保有率)を低下させる事が胃癌撲滅のための長期計画になると思います。しかし、30才台以上の人のピロリ菌保有率が30%〜80%と高い現況では、ピロリ菌除菌療法の普及が胃癌撲滅の目標をより早く達成させる近道と考えられています。ピロリ菌除菌により、胃癌発生は減少することが明らかになって来ました。しかし、その一方、除菌だけでは完璧な胃癌抑制は不可能であることも同時に明らかになりました。なぜならば、ピロリ菌がもたらした胃粘膜の萎縮状態が持続しているためです。したがいまして、我が国では胃癌を撲滅するためには、ピロリ菌除菌による一次予防と除菌後の定期的胃癌検診による二次予防が必要になります。

胃癌で亡くならないためにするべきこと
 胃癌で亡くならないために最も重要なことは、現在の自分の胃の状態を的確に把握することです。具体的には、ピロリ菌感染の有無のチェック(採血、又は呼吸法検査)及び、胃粘膜の状態を知ることです。胃の粘膜に異常がなく、ピロリ菌も陰性の場合には、胃癌発生の確率がきわめて低くなりますので、毎年の胃癌検診は必要なくなります。残りの群には、ピロリ菌除菌と定期的な内視鏡検診によるサーベイランスをすれば、まず胃癌による死亡が殆どなくなると考えます。
 胃粘膜の状態を知るためにはバリウム検査では不十分です。日本人の胃癌発生が年間11万人であり、しかし、職域検診や地域検診のバリウム検査を通して発見された胃癌は年間わずか5,500人(発見率0.088%)、95%の胃癌が人間ドックや病院、開業医での胃内視鏡検査によって発見されたものです。バリウム検査による職域検診や地域検診をむやみに継続することが、もはや時代錯誤なのではないかと思います。
 当院では、開院以来、胃癌の予防や早期発見に全力を注いで参りました。ピロリ菌検査のための機器を茨城県南一早く導入し、平成24年6月現在、800例近くのピロリ菌除菌の実績を持ち(二次除菌の成功率が97%)、また、胃内視鏡検査をより楽に受けられるよう、経鼻内視鏡も導入しております。胃癌のことについてはどんな事でもいいので遠慮せずにご相談にいらっしゃって下さい。

  熱中症対策
じめじめした梅雨が終わると、日ざしが強くなり、急に気温が高くなります。この時期は、熱中症になりやすい時期なので、気分が悪くなる前に予防できるといいですね。日頃からしっかり栄養と摂り、少しずつ暑さに体を慣れさせて、上手に体調管理をしたいものです。夏の暑さに負けないからだづくりを目指しましょう!

<熱中症とは?>
熱中症とは、熱に中る(あたる)という意味で、暑さの中で体温調節の仕組みがうまく働かなくなって起こる障害の総称です。軽い症状から重い症状へと症状が進行することもありますが、きわめて短時間で急速に重症となることもあります。予防することが大切です!

<こんな時、こんな場所、こんな人は要注意!>
○急に気温が上がった時
○気温、湿度が高い時
○風が弱い時
●肥満傾向の人
●体力のない人
●体調の悪い人

<症状は?>
○軽:めまい、たちくらみ、筋肉痛、汗が止まらない
○中:頭痛、吐き気、体がだるい、虚脱感
○重:意識がない、痙攣する、体温が高い、まっすぐ歩けない、呼びかけに対して返事がおかしい

<熱中症にならないためには>
@炎天下や蒸し暑い日の運動、長時間の外出は避ける→気温が30℃以上になると体温が下がりにくく、また湿度が高いと汗をかいても蒸発しにくいので効率よく体温がさがりません。特に湿度が75%以上の状況では注意しましょう!
A帽子をかぶる
B水分と塩分を補給する
C窮屈な服装を避ける

<熱中症になってしまったら>
@体温を下げる・・・氷や濡れたタオルで冷やしましょう。(首やももの付け根が効果的)
A涼しいところに移動する・・・日陰などの風通しの良いところへ移動しましょう。
B衣類をゆるめる・・・ボタンやベルトをゆるめましょう。
C水分を補給する・・・スポーツドリンクなどの水分を飲みましょう。

*体温が上昇し、意識障害がある場合はすぐに救急車対応の要があります。
*痙攣が起きたときは、おさまった場合でもそこに痛みが残るようならば、病院へ行きましょう。

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