宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  食中毒について
 食中毒とは、有害・有毒な微生物や化学物質など毒素を含む飲食物を、人が口から摂取したことにより起こる健康障害です。
 今月、北陸地方を中心に展開する焼肉チェーン店で、腸管出血性大腸菌O111による食中毒事件が発生しました。調査の結果、患者の方々はユッケ等を食しており、溶血性尿毒症症候群(HUS)により亡くなられた方もいらっしゃいます。

○腸管出血性大腸菌とは
 病原大腸菌の一つで、代表的なものに「O157」「O26」「O111」が知られています。

 病原性が強く、少量でも感染します。

 毒性が強いため、抵抗力の弱い乳幼児・高齢者や免疫力の低下している人は特に注意が必要です。

 潜伏期間は1日〜14日くらいです。

 主な症状としては、激しい腹痛、下痢(血便を含む)、吐き気、嘔吐、発熱などです。
 場合によっては、溶血性尿毒症症候群(HUS)などの危篤な症状となり、死に至る場合があります。

〈予防対策〉
1、菌をつけない
・手洗い…調理の前後、魚・肉・卵に触れた後、外出やトイレの後は特に念入りにする。
・魚、肉を扱った後の調理器具はしっかり洗う。

2、菌を増やさない
 作った料理は早めに食べる。室温の状態で長く放置しない。
 冷蔵庫に入れておいても、時間が経つと細菌が繁殖してくることがあるので、長い時間保存しておいたものはもう一度加熱するか、破棄しなければならないかもしれません。

3、菌を殺す
 食肉や鶏などの食品は十分に加熱する。

これから梅雨で高温多湿となる夏期に最も食中毒の発生が多くなります。
自分の健康のためにしかりと予防対策をしていきましょう。

  夏風邪に注意
冬にひく風邪に対し夏にひくものを夏風邪と呼んでいますが、夏の暑さと湿気を好むウイルスが大暴れするのが夏風邪です。

子供やお年寄りなど、抵抗力が弱い人ほどかかりやすく、放っておくと肺炎などを引き起こすこともあります。
冬の風邪に比べゆっくり発症し、治るまで長引くといわれています。

主な夏風邪ウイルスには、アデノウイルスやエンテロウイルス、コクサッキーウイルスが有名です。

○アデノウイルス
発熱、のどの痛み、激しい咳、お腹にきた場合には腸炎大腸炎とか下痢をおこすこともあります。
○エンテロウイルス
発熱、のどの痛み、下痢、腹痛などがあり、皮膚の疱疹を起こすこともあります。
○コクサッキーウイルス
エンテロウイルスの仲間で、高熱、のどの痛み、口内炎の症状を起こすこともあります。

夏風邪をひいてしまったら・・・
風邪を治すには、免疫力を高めるのが最善の道です。
・睡眠をとり、十分に身体を休める
・栄養をとる(消化の良いもの)…食欲がなくてもおかゆやスープなど胃や腸に負担にならないものを食べましょう。
・脱水症状を防ぐ…下痢になったら、脱水症状を防ぐために十分に水分補給を。
・食事や水分が摂れない時は、脱水状態にならないように、医師の診察を受け、点滴など対処してもらいましょう

夏風邪の予防
暑い時期にじりじりと症状が続く夏風邪は、体力だけでなく精神的にも消耗されてしまいます。
しっかりと予防しましょう。

・水分補給を欠かさない
・普段からしっかりと栄養を摂る
・部屋を冷やしすぎない・・・温度差のある場所を出入りすると、自律神経の働きが鈍くなり温度変化についていけなくなります。さらに、部屋の寒さはストレスの原因にもなり、免疫力が低下します。
・プールに入ったり、人ごみの多い場所に行った日は早めに眠る
・手洗いとうがいを徹底する
・ペットボトルの飲みまわしなどは避ける
・夏風邪にかかってしまったら、学校などを休み、感染の広がりを防止する
・夏風邪ウイルスは湿ったところが大好きなので、タオルは清潔なものを使う、部屋の湿度に注意する

暑い日が続いていますので、体調を崩さないようにしっかりと対策していきましょう。

  放射能被害を心配するよりも生活習慣病を心配すべき!?
 東日本大震災が発生してから、まもなく半年を迎えることになります。余震がかなり落ち着いてきたとはいえ、震災復興や放射能に対する警戒の中、皆様はどう過ごしていらっしゃるでしょうか。

 8月20日読売新聞の社説によりますと、東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、福島県からの避難者が差別や偏見に苦しむ出来事が相次いでいるようです。福島から関東地方に転校した小学生が、クラスメイトから仲間はずれにされ不登校になったり、首都圏のガソリンスタンドでは、福島ナンバーの車が給油を拒否されたり、などなど。また、事故の後に、母国に緊急避難した中国出身のつくば市住民が、母国では被災地の被曝者という理由で親戚や友人に面会を拒否され、ノイローゼになった事も伺いました。

 地震の爪跡が震災復興により、少しずつ回復していくと思いますが、その一方、目に見えない放射能に対する恐怖、それに伴う後遺症の心配が中々消えていかない事も良く理解できます。しかし、適切な知識の習得により、放射能に対する恐怖心や偏見をなくす事も出来るのではないかと思います。

 国立がん研究センターの発表によりますと、年間被曝放射線量が100〜200mSvの人の全固形癌の発生リスクが野菜不足や受動喫煙者の癌発生リスクと相当、200〜500mSvの被曝量が肥満、運動不足、高塩分食のリスクと相当、また、500〜1000mSvが大量飲酒と相当、1000〜2000mSvが喫煙と相当、さらに2000mSv以上の被曝量の発癌リスクがピロリ菌やC型肝炎の発癌リスクと相当と報告されています。

 さて、つくば市在住者の年間被曝量が一体どの位あるのでしょうか。体外(大気)の年間被曝量が0.68mSv※で、体内(食物など)の年間被曝量がせいぜい5mSv※※で、合計しても年間6mSv未満と推計されています。この程度の被曝量は、野菜不足や受動喫煙がもたらすリスクと相当する被曝量の20分の1以下と推定されています。
 従って、放射能被曝を心配するよりも、はるかに危険性がある野菜不足や肥満、喫煙、ピロリ菌などの生活習慣病を心配した方が良いのではないかと考えます。



つくば市の大気年間被曝量が0.13μSv/hで、一日8時間外出するとの前提で計算されたものです。
※※
体内年間被曝量が年間摂取した野菜、水、牛肉などを計算したもので、規制値の上限として計算されたものです―放射線医学総合研究所資料によるものです。

  RSウイルス感染症とは??
冬になると毎年流行する風邪などの感染症。その原因となるウイルスは数百種にも及ぶといわれています。なかでも乳幼児が最も感染しやすいのがRSウイルスです。その感染力は、ほとんどの子供が2歳までに一度はRSウイルスに感染するといわれているほどです。

名前はあまり知られていませんが、実はとても身近にいて、赤ちゃんの健康をおびやかす存在です。
RSウイルスは、秋から春までというかなり長い期間にわたり流行が続きます。
10月くらいには警戒をはじめて、4月くらいまで気を抜かないことが肝心です。

●症状
(初期症状)
・鼻水
・咳(嘔吐を伴うこともある)
・のどの痛みや腫れ
・発熱
(症状が進むと)
・呼吸が浅く、呼吸数が増える
・呼吸がゼイゼイする
・鼻で息をするようになる

●治療方法
症状を抑える治療が主流です。発熱に対しては冷却とともに、解熱剤を用います。喘鳴を伴う呼吸器症状に対しては咳止め、去痰剤、気管支拡張剤などを用います。
水分の補給に努めましょう。細菌感染の合併が疑われる場合は抗生剤を使用します。

●予防方法
RSウイルスなどの感染症から赤ちゃんを守るには、何よりも予防が肝心。
・RSウイルスは感染力が非常に強いので、外出後や調理・食事の前、鼻をかんだ後などは石鹸でよく手を洗う。
・赤ちゃんは手近においてあるものを何でも口に入れたがるので、家庭内でかぜをひいている人がいるときは、周りの物をこまめに消毒する。
・かぜをひいている大人は、唾液や鼻水が飛び散らないようにマスクをつける。

RSウイルスに感染すると、大人は軽い風邪で済んでも、初めて感染する赤ちゃんは、まれに肺炎や重症な気管支炎になることがあります。
たとえ軽い風邪でも油断せずに、赤ちゃんにうつさないよう手洗いや消毒を徹底していきましょう。


  ロタウイルス胃腸炎がワクチン接種で予防出来るようになりました
 ロタウイルスとは感染性胃腸炎の原因のひとつで、乳幼児の重症胃腸炎の中でも頻度が高く、5歳までにほぼ100%が感染するといわれています。感染力は極めて強く、保育所などでは毎年のように集団発生が起きています。

 主な症状は下痢、嘔吐、発熱、腹痛で、激しい下痢や嘔吐を繰り返すため、水分補給がしっかりできないと強い脱水症を起こしてしまいます。点滴路の確保が難しい乳児や、排尿がない、目が落ち窪んでいる、ぐったりしている、皮膚に張りがないなどの重症例では入院も稀ではありません。感染した児はもちろん、保護者にとってもお子さんの通院や入院は大きな負担となるでしょう。
 
 大切なお子さんをロタウイルスの感染から守るため、ワクチン接種をお勧めします。


 「ロタリックス」は経口生ワクチンで、ロタウイルスによる腸炎の92%を予防できるといわれています。1回1.5mlの液状ワクチンを、4週間以上の間隔をあけて計2回経口接種します。
 
 接種時期は生後6週から24週までとし、2回接種させるためには1回目を20週までに開始する必要があります。三種混合・ヒブ・肺炎球菌・B型肝炎などとの同時接種も可能です。
 
 経口ですので、ワクチンを吐き出してしまわないよう、授乳直後の接種は避けた方がよいでしょう。生ワクチンであるため、腸内で弱毒化したウイルスが増え、おむつに排泄されますのでおむつの処理をした後は手洗いをきちんとして下さい。
 
 「ロタリックス」接種後は、他のワクチン接種まで4週間あける必要があります。


※以下の方は接種を受けられません。

・明らかに発熱(37.5℃以上)している。
・重い急性の病気にかかっている(下痢や嘔吐の症状がある時は延期する)。
・ロタリックス内用液の接種後にアレルギーなどの過敏症が出たことがある。
・腸重積症の発症を高める可能性のある未治療の先天性消化管疾患(メッケル憩室など)がある。
・重症複合型免疫不全(SCID)がある。


当院では、平成23年12月1日から接種が出来ます。1回につき13,600円になります。接種は予約制となっており、詳細は受付までお問い合わせ下さいませ。

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