宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  熱性痙攣を起こした時
熱性痙攣とは、発熱に伴って急に体の一部または全身をピクピクさせたり、意識がなくなって、目が固定して突っ張ったりする現象です。白目になったり、呼びかけても反応がなかったりします。
幼い子供が高熱の時にしばしばみられる症状でもあります。

○痙攣に気付いたら、慌てて大声で呼んだり、抱き上げたり、ゆすったり、叩いたりしないで落ち着いて様子を見ましょう。
○静かに寝かせて、呼吸が楽なように衣服をゆるめましょう。
 舌を噛むことはないので口の中に指や物を入れたりしないでください。
○痙攣の際に吐いてしまうと、口や喉が塞がり危険なので、顔を横に向けてください。
○痙攣が止まったら、必ず体温測定をしましょう。
○すぐに飲み薬や飲み物を与えないようにしましょう。

観察のポイント
@ 慌てず落ち着いて様子を見てください。
A 気付いた時間は?
B 左右差があるか?手足の動きは?吐き気は?目つきは?熱は?
C 痙攣は何分ぐらい続いたか?

急いで病院を受診した方がよい場合
○痙攣が10分以上続いている
○一旦治まっても繰り返す
○意識が15分以上回復しない
○激しい嘔吐を伴う
○痙攣後、手足に麻痺が残る
○高熱の際の痙攣が初めてで、長時間続くとき
○一度眠ってしまっても、目覚めた時に、いつもと様子が違う

しばらく様子を見ても大丈夫な場合
上記の項目が除外でき、なおかつ下記の項目に該当する場合、危険性が比較的少ないと言われています。
○痙攣が一回だけで数分以内
○目を開けて周囲の呼び掛けに反応したり、泣いたりする
*念の為、落ち着いてから診察を受けましょう。


(平成29年9月29日)

   健康食品やサプリメントを摂りすぎてませんか?
「健康食品」には成分を凝縮していたり、医薬品の成分を含んでいるものも、多くあります。
サプリメントのパッケージには「元気に」などうたい文句が記載されていることが多く、表示成分もよさそうに見えるもの多いです。
しかし、効果を期待して摂りすぎたりすると、危険性も増します。
また、服用している医薬品との相互作用で、思わぬ健康被害が発生することもあり得ます。
「健康食品」には法律上の定義はありません。
サプリメントはある成分が凝縮されて、錠剤やカプセルなどで、日本ではスナック菓子や飲料まで含むこともあります。
英語で「補助」「補充」というような意味ですが、ふつうの食品よりも健康に良いかどうか、科学的根拠があるかどうかは、必ずしも十分ではありません。
また、サプリメントを飲む前にまず自分自身が服用している薬について知識を深めなければなりません。

例えば、ワーファリンの服用中にビタミンKを含む食品(納豆など)を摂取するとワーファリンのビタミンKに対する妨害が不十分となり、血液のかたまり(血栓)の形成を防ぐ作用が弱められます。

サプリメント同士にも相性が悪いものもあるので、サプリ同士の組み合わせにも注意が必要です。ビタミン、ミネラルと食物繊維を同時に摂ってしまうと、食物繊維がミネラルや脂溶性ビタミンの吸収をさまたげる場合があります。

健康食品やサプリメントは薬の代わりではありません。
「食品だから安心」「天然成分だから安心」は誤解で天然成分由来の健康食品でもアレルギー症状や、かえって体調が悪くなるケースもあります。

特に、病人、子供、妊産婦、高齢者、アレルギー体質のある方などは注意が必要です。医師に「健康食品」やサプリメントを摂っていることをきちんと伝えましょう。
また、何よりも三度の食事をきちんとバランスよく食べることが、大事です。


(平成29年10月27日)



  ピロリ菌について@
「ピロリ菌」という言葉を最近よく聞きますね。
今回は2回に分けてピロリ菌について整理したいと思います。

*ピロリ菌とは?
 正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ菌」で、胃の粘膜に住みつく細菌です。

*ピロリ菌はどうやって感染する?
 感染経路についてはまだわかっていないことが多いですが、5歳未満の幼少期に口から体内に菌が入ることで感染すると考えられています。ピロリ菌に感染した大人から小さい子どもへ口移しで食べ物を与える場合も感染する可能性があると考えられています。一度感染すると自然に消滅することは稀です。

*日本人はどれくらいの人が感染している?
 日本人全体では約半分の人が感染していると言われています。年代別では、40代以降で多く、40代で35%前後、50代以降になると70〜80%の人が感染していると言われています。一方、20歳未満の若年層では、ピロリ菌保有率は10%を切っています。

*なぜ40代以降で多い?
 戦後まもない頃は、上下水道がまだ十分に完備されておらず、汚染された井戸水などをそのまま飲料水として使用しており、そのような時代に幼少期を過ごした人たちは保菌率が高いと考えられています。

*ピロリ菌が胃にいるとどうなる?
 ピロリ菌が作り出す酵素ウレアーゼと、胃の中にある尿素が反応してアンモニアが作られ、そのアンモニアが胃の粘膜を傷つけます。また、ピロリ菌が作るvacAという蛋白も胃粘膜の表面の細胞に穴をあけ、胃を傷つけます。こういった悪さをするピロリ菌をやっつけようと体の中で生体防御反応が起こり、白血球が胃粘膜に集まり炎症を起こし、さらに胃粘膜は傷つきます。

*ピロリ菌がいることでどんな病気になる?
 ◎慢性胃炎
 ピロリ菌に感染すると、胃粘膜に炎症がおこり、感染が長引くと慢性胃炎になります。この状態では自覚症状はないことが多いです。慢性胃炎が続くことで以下のような病気になります。

 @萎縮性胃炎
 慢性胃炎が長く続くと、胃液を分泌する細胞は減っていき、胃粘膜は萎縮していきます。萎縮性胃炎になると、胃液が十分に分泌されないので食べた物は消化されにくくなり、食欲不振や胃もたれといった症状が出てきます。萎縮性胃炎になると胃がんになりやすくなります。

 A胃潰瘍・十二指腸潰瘍
 胃・十二指腸潰瘍のほとんどがこのピロリ菌によるものと考えられています。実際ピロリ菌のいる潰瘍患者ではピロリ菌を駆除することで潰瘍がほとんど再発しなくなります。

 B胃がん 
 世界保健機関(WHO)は、「胃がんの80%はピロリ菌感染が原因で除菌によって胃がん発症を30%〜40%減らせる」との報告書をまとめています。胃がんは日本人が最も多くかかるがんです。男性はおよそ9人に1人、女性はおよそ18人に1人が一生のうちに胃がんにかかると診断されています。若年層のピロリ菌保有者に対し、早期のピロリ菌除菌が胃がんを撲滅する一番有効な方法かもしれません。

 ※ピロリ菌はその他にも、胃ポリープや、胃MALTリンパ腫(悪性リンパ腫の一種)、特発性血小板減少性紫斑病とも関係があります。


(平成29年11月30日)

  ピロリ菌についてA
*ピロリ菌の感染を調べる方法は?
 感染を調べる方法には、内視鏡を用いて胃の組織を一部とり検査する方法、血液検査により抗体を調べる方法、尿素呼気試験と言って吐き出した息から感染を調べる方法、便を採取して調べる方法があります。当院では、主に尿素呼気試験により検査をしています。

*尿素呼気試験ってどんな方法?
 ※検査当日は、飲食せず来院していただきます。
 ※タバコをすわれる方は検査2時間前より禁煙していただきます。
 @大きく息を吸い、5秒間息を止めた後、専用の袋に息を吐き出します。
 Aピロリ菌が反応する薬1錠を100mlの水で飲みます。
 B5分間、左側を下にしてベッドに横になります。
 C15分間椅子に座って待ちます。
 D大きく息を吸い、5秒間息を止めた後、専用の袋に息を吐き出します。

*尿素呼気試験は保険診療でできる?
 半年以内に内視鏡検査を行った人で、胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍と診断された人は保険診療で検査・除菌を行うことができます。
※半年以内に内視鏡検査をせず検査・除菌を行う場合は自費診療となります。

*なぜピロリ菌の除菌が推奨されているか?
 ピロリ菌が萎縮性胃炎の原因となり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を起こしやすくなります。さらに、萎縮性胃炎の一部が胃がんに進行していきます。そのため、若いうちのピロリ菌除菌が推奨されています。

*ピロリ菌陽性の場合、除菌はどうやってする?
 @抗菌薬2種類と胃薬を1種類、1週間続けて内服します。
 A飲み終わるころ受診していただき、副作用などおこっていないか診察します。
 B内服終了後8週間以降後に、除菌が成功したか確認するため、再度尿素呼気試験を行います。
 ※除菌が成功していなかった場合は、抗菌薬を1種類だけ別の物に変え、もう1週間薬を内服していただきます。

*除菌はどれくらいの確率で成功する?
 当院では、1回目の除菌で約90%、2回目の除菌ではほとんどの人が除菌に成功しています。

*除菌薬で副作用は起こらないの?
 副作用として以下のような症状が現れる可能性があります。
・下痢・軟便
・味覚異常:食べ物の味をおかしいと感じるようになる・金属のような味を感じる
・アレルギー反応:発疹やかゆみを感じる(アレルギー反応が起こる可能性は2〜3%程度です)

*副作用が起こったらどうする?
 軽い下痢や軟便、味覚異常の場合はそのまま飲み続けてください。しかし、服用を続けている間に下痢や味覚異常がひどくなった場合は我慢せず、受診してください。発熱や腹痛を伴う下痢、アレルギー反応が起こった場合は、すぐに服用を中止し受診して下さい。

*除菌が終わったらもう安心?
 除菌が成功することでピロリ菌に関係する病気のリスクは減りますが、ゼロにはなりません。そのため、定期的に内視鏡検査を行うことをおすすめしています。


(平成29年11月30日)

  不整脈について
皆さん、不整脈と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
心臓は私たちにとってとても大切なものなので大事にしたいですよね!

不整脈とは、脈がゆっくりうつ、速くうつ、不規則にうつことをいいます。
一般的に脈が1分間に50回以下の場合は徐脈、100回以上の場合を頻脈と言います。
不整脈には病気に由来するものとそうでない生理的なものがあります。
例えば、走って脈拍が1分間に100回以上になったとき、これは生理的な頻脈と言えます。また、脈拍が不規則になるものの中の一つ、期外収縮は30歳以上になるとほとんどの人に現れると言われています。
不整脈がおこると、めまいや息切れ、動悸や胸痛がおこることがありますが、中には自覚症状なく何も気づかないこともあります。
そのため、不整脈に速く気づくためには、まず、自分の正常なときの脈拍を知っておくことが大切です。
その方法として、
@片側の手首を外側にして手のひらを上に向ける
A手首を少しあげてしわを確認する
Bしわの位置に反対の手の薬指がくるよう、人差し指・中指・薬指の3本をおく。そして親指の付け根の骨の内側のところで脈がよく触れる場所を探す。

こうして、1分間の脈拍は何回ぐらいか、不規則はないか確認します。
そして、時々脈を触ってみることで変化に速く気づくことができます。
脈に不規則を感じたときは心電図検査等の精密検査が必要かもしれません。
自分の体をよく知って上手につきあっていきたいですね。


(平成30年1月12日)

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